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【レビュー】最高のタイピングをあなたに「PFU Happy Hacking Keyboard」

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あなたは「キーボードなんてどれも同じ」、「安ければ何でもいい」なんて思っていませんか。

確かに、安価なキーボードでも問題なくタイピングすることは可能です。しかし、キーボードの世界は実に奥深く、高価格帯のキーボードの世界を覗いてみると、そこには高価なキーボードに驚くほど多くのコアなファンが集まっています。

株式会社PFUが販売している「Happy Hacking Keyboard(以下、HHKB)」シリーズは、そんな高価格帯のキーボードの代表的なブランドとして、長らくファンに支持されてきました。

今回は、1日10,000以上タイピングすることもある筆者が、HHKBの魅力と人々に愛される理由をお伝えしていきます。

ミニマルなデザインと機能性

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HHKBの魅力の中でもまず特筆すべきは洗練されたミニマルなデザインと機能性です。

ご覧の通り、HHKBには、通常のキーボードに用意されている独立したファンクションキーやテンキーが存在しません。このことにより、縦横の幅が狭まり、コンパクトなボディを実現しています。

小さいボディは狭いデスクでもスペースを取らず、また、キーボードとマウスの距離が狭まることによって、作業のストレスが軽減します。

では、ファンクションキーやテンキーが存在しないことでストレスを感じることがあるかというと、ほとんど感じることはありません。

作業内容にもよりますが、日常的にファンクションキーやテンキーを頻繁に使用する機会があるかというと、それほどないからです。実際にファンクションキーが必要な場合は、右下にの「Fn」と数字キーを同時に押すことで入力が可能です。

ライターである筆者はこの機能だけで事足りますが、数字を頻繁に入力する方などは、別途テンキーを購入しても良いかもしれません。

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また、HHKBはやや厚みがあるため、同サイズのパームレストと併用することで、よりストレスのないタイピングを実現することができます。

パームレストは手の疲れを軽減する効果があり、長時間のタイピングには欠かせない存在です。筆者はこのパームレストとHHKBを併用することで、慢性的な腱鞘炎から解放されました。

写真の手前側にあるチルトは手前に引き出すことによって、キーボードの傾きを低、中、高の3段階に調節することが可能です。

指への負担を軽減する「静電容量無接点方式」

HHKBのスイッチ機構には「静電容量無接点方式」が採用されています。この方式は、安価なキーボードに多く採用されている「メンブレン方式」と異なり、キー内部のスプリングが押圧により変形することで変化する静電容量を無接点で認識する特殊な方式で、接点がないためキーを底打ちする必要がなく、滑らかなキータッチを実現してくれます。

この方式はメンブレン方式などの他方式よりもコストがかかるため、一部の高価なキーボードにしか採用されていません。HHKBの他には、HHKBの生産も行っている東プレ株式会社の「REALFORCE」シリーズが有名です。

また、最近では中国の「Niz」シリーズが静電容量無接点方式を採用しています。この、「Niz」は、従来の静電容量無接点方式を採用したキーボードに比べ比較的安価であり、キーキャップを簡単に取り換えることができるなどのお手軽さから話題となりました。

HHKBの実際の打鍵感は非常に柔らかく滑らかで、「スコスコ」という控え目な心地よい音がします。キーボード本体を直にデスクに置いても良いのですが、机とキーボードの間にタオルなど厚手の柔らかい生地を挟むと、より静かで滑らかなタイプ感になります。

筆者も長らくタオルをキーボードの下において使用していますが、強めのタイピングでもタイプ音が抑えられ、夜の作業時も音が気になりません。タオルではどうしても気になるという方は、PFU公式オプションの「吸振マット」を購入することをおすすめします。

公式オプションというだけあって、キーボードの高さをほとんど変えることなく、より静かで心地よい打鍵感が味わえます。

充実したオプション

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先に吸振マットをご紹介しましたが、HHKBには、PFUから販売されている公式商品、他社の非公式商品を含め、多数のオプションが用意されていることも魅力のひとつです。

例えば、写真の青や赤のキーキャップはPFUから販売されているHHKB専用のキーキャップで、ミニマルなデザインを基調とする本製品の可愛らしいアクセントとなります。

PFUのオプション製品はどれも値段が高めですが、普段から使う製品ですので、購入して損はないと思います。

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また、埃や汚れからキーボードを保護するキーボードルーフも多数販売されています。写真は非公式のキーボードルーフですが、HHKB専用に開発されており、サイズはぴったりです。


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次の写真はHHKB専用のトランスポーターです。作りはしっかりしており、サイズもコンパクトなため持ち運びの際に重宝します。HHKBは携帯性に優れているため、外出時に持ち運ぶユーザにはお勧めです。

多様なラインナップ Bluetooth版には待望の白モデルが登場!

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HHKBには、有線版無線(Bluetooth)版、英語配列と日本語配列、静電容量無接点方式(Professionalシリーズ)とメンブレン方式(Liteシリーズ)、カラーは「」と「」がそれぞれ存在します。また、キーに文字が刻印されていない「無刻印モデル」もあります。

筆者は有線版の英語配列、静電容量無接点方式である「Professional2 Type-S 英語配列」の白モデルを使用しており、写真のようにキーボードの上部にあるUSBアップストリームポートからPCに有線接続しています。

これまで、HHKBのBluetooth版である「HHKB Professional BT」シリーズには、カラーが「墨」しか用意されておらず、キーの刻印が視認しづらいなど好みが分かれる使用となっていました。筆者も実際に墨版のキーボードを店頭で試用したことがありますが、暗い場所での使用に向いていないと判断し、白版が用意されている有線版を購入しました。

しかし、2017年7月に白色のProfessional BTが販売されることになり、今ではより選択肢が広がっています。Professional BT版は、HHKBの心地よい打鍵感はそのままに、単三型電池2本で無線Bluetooth接続ができ、デスクトップパソコンだけではなく、タブレットやスマートフォン、ラップトップパソコンの使用にも最適化されています。電池切れの場合には上部にUSB micro-Bコネクタから給電も可能なので、万一の際にも安心です。

ノマドワーカーなど場所を選ばずに仕事が可能な方は、タブレットやラップトップなど小さな媒体と本製品を接続することによって、よりミニマルなスタイルで仕事を始めることができます。筆者は出先で仕事をする際、MacBook proと本製品を有線接続して使用していますが、外出先で仕事をすることが多い方は、持ち歩く荷物が少なくて済むBT版の購入をお勧めします。

一度ハマったら戻ることはできないHHKBの魅力

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以上のように、HHKBには語り尽くせないほど魅力があり、その独特の機能や配列に馴れるまで時間はかかるものの、一度自分のものにしてしまえば他のキーボードに戻ることは困難です。

上述したように、外出する際にラップトップと一緒にわざわざ本製品もセットで持ち歩くほどに、筆者にとってこの打鍵感はなにものにも代え難いものなのです。充実したオプション製品とも相まって、これほど所有欲を満たされる製品はそうはありません。

現代人にとってPCの使用は仕事や生活と切っても切り離せない重要な行為となっており、キーボードはそんな生活を支える「身体の一部」でもあります。

1日のうち多くの時間を共にするベッドや椅子の質が人々の生活の質に直結することと同様に、キーボードの質もまた生活の質に直結する重要なアイテムなのです。

「安いもので十分」などと言わずに、あなたに寄り添う「相棒」のこと、真剣に考えてみませんか。


・この記事を書いた人
虚数パン。専業ライターとして、音楽、アート、ガジェット、IT系の記事を多数執筆。Web発の表現を紹介するWebマガジン『SETUZOKU』を運営。