ネット回線のスピードは、現在は10Gbpsが当たり前の世界になっています。ただ、Wi-Fiはまだまだそのスピードに適合していないのが実情です。
まだまだ有線LAN接続の方がスピードが早く安定感もあるのですが、ついに真打ちというべき規格としてWi-Fi6という規格が登場しました。
そして、Wi-Fi6規格に適合したルーターも続々と登場していますが、その中でも最も性能が高い機種としてASUS GT-AX11000というルーターがあります。
この記事では、Wi-Fi6対応の超高速ゲーミングルーターであるASUS GT-AX11000の特徴などについて紹介します。
- ASUS GT-AX11000
- Wi-Fi6とは?
- ASUS GT-AX11000 レビュー
- ASUS GT-AX11000の設定について
- ASUS GT-AX11000の通信速度について
- ASUS GT-AX11000を使ってみて
- ASUS GT-AX11000はこんな人におすすめ
- ASUS GT-AX11000 レビュー:まとめ
ASUS GT-AX11000

Wi-Fi6とは?
まずはじめに、Wi-Fi6とはどんな規格であるかについて紹介します。
Wi-Fi6は、6世代目のWi-Fi規格という意味ですが、従来まではWi-Fi5などとは呼ばれていませんでした。
ただ、便宜上区分けするために、Wi-Fi6という言葉が使用されています。
従来どおりの呼び名で言えば、IEEE 802.11axという規格であり、基本的には802.11acの良い点を踏襲して構成されています。
主な専門的な特徴としては、次があります。
・直交周波数分割多重接続(OFDMA)に基づくスケジューリングにより、オーバーヘッドと遅延を削減できる
・堅牢で効率的なシグナリングにより、非常に低い受信信号強度表示(RSSI)でも快適に機能する
・Target Wake Time(TWT)によってスケジューリングが向上し、デバイスのバッテリ寿命が長くなる
より噛み砕いて説明すると、高密度のネットワーク環境において、最大4倍のトラフィックの効率化をもたらすことが可能となっています。
802.11acでは、各ネットワークチャネルで1つのデバイスのみの処理していたために、帯域幅の利用としては効率的な伝送ではなかったのが実情です。
OFDMA対応の802.11axでは、各チャネルに小さなサブチャネルを分割して複数のデバイスの信号をまとめて送信する技術を取り入れて、よりスムーズで遅延のないワイヤレス通信を実現できます。
使用するのは2.4GHz帯と5GHz帯を両方使用して、最大9.6Gbpsの通信が可能で、実行上でも1Gbpsの通信ができると言われています。
また、他にも通信の効率化によってスマートフォンなどではバッテリー消費が軽減されるなどの効果が期待できます。
まだまだ対応機種が少ないのが実情ですが、間違いなく今後の主流規格になることは間違いありません。
従来のWi-Fiも機能向上!
Wi-Fi6は、ルーターだけでなく受信側のアダプタが対応していなければ恩恵を受けることができません。
但し、ASUS GT-AX11000は802.11ac規格も従来以上に安定した通信が可能となったことで、体感的に速度がアップしているのが特徴です。
また、パソコン並みのCPUを搭載しているので、処理速度がアップしているので鳥高速な通信が可能となっています。
ASUS GT-AX11000 レビュー
ASUS GT-AX11000は、フォルムはASUSの別機種GT-AC5300とほぼ同等です。
8本のアンテナが張り巡らされており、平べったいデザインもそのままです。
では、実際に組み立てからセッティングまでを行いました。
外箱は、よりビビッドなカラーリングで派手さが増した印象があります。
それも、ASUS GT-AX11000は基本的にゲーミング向けのWi-Fiルーターであるためです。
但し、ゲームだけでなく通常のWi-Fi環境も劇的に改善することができるものとなっています。
箱を開けて組み立てた状態です。
アンテナがASUS GT-AC5300よりもしっかりした印象があり、カラーリングもカラフルに変化しています。
このアンテナで、MU-MIMO技術に対応して2.4 GHz(4 x 4)、5 GHz-1(4 x 4)、5 GHz-2 (4 x 4)の通信が可能です。
その他では、上面にASUS GT-AC5300ではASUSの文字が付いていたのですが、ASUS GT-AX11000ではオリジナルのロゴに変更になっています。
このロゴは、設定でLEDによってライトアップすることができます。
プロセッサーには1.8 GHzクアッドコアプロセッサを使用して、256 MBフラッシュ、1 GB RAMを搭載して、もはやパソコンにも匹敵するほどの処理スピードを誇ります。
搭載ポートも、WAN(RJ-45×1、インターフェース:1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T/Gigabits)と WAN/LAN(RJ-45×1、インターフェース:2.5GBASE-T/1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T/Gigabits)、 LAN(RJ-45×4、インターフェース:1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T/Gigabits)がありますので、有線環境も充実させることができます。
ASUS GT-AX11000の設定について
では、実際にASUS GT-AX11000の設定を行います。
すでにASUS GT-AC5300を利用していたので、アカウント設定などは不要でインターネットとWi-Fiの設定を行いました。
画面構成も、ゲーマーを意識した感じに変更となっています。
設定はセットアップウィザードに従って行います。
ISPの情報などを入力して、最後にワイヤレス設定を行います。
設定が完了したら、接続テストを行って通信できれば完了です。
従来モデル同様に、初心者でも設定しやすいのが魅力的ですね。
メイン画面ですが、基本構成は変わらないものの、まだアイコンの名前が英語であったりと完全日本語化されていない印象です。
画面下部には本体上面にあったロゴのカラーリングを設定できる画面も用意されています。
従来モデルと同じように、QOS機能も継続されていますし、トラフィックアナライザー機能で状態の分析も可能です。
AiMesh機能もあり、ノードを探す作業も簡単に行うことができました。
より細かな設定も可能なのですが、すぐに使用したい方にとってもこの操作性は魅力的ですね!
ゲーミング機能も様々なものが用意されているのですが、ほとんどが英語表示でまだ日本語化されていません。
今後のアップデートで日本語化されると思われますが、早い対応が望まれますね。
AiProtectionが採用されており、セキュリティレベルも非常に高くなっています。
自宅で利用する上でも、セキュリティは重要なテーマになるだけに、この機能は大変ありがたいですね。
ASUS GT-AX11000の通信速度について
ASUS GT-AX11000の11000とは、4804Mbps+4804Mbps+1148Mbpsを足して11,000Mbpsという意味です。
導入したきっかけである、従来の環境下においてどれだけ回線スピードが向上するのかについて、スピード測定を行いました。
まずは、メインで使用しているデスクトップパソコンです。環境としては、RT-AC88UをAiMeshで接続して、5GHzで接続してます。
なんと、ダウンロードスピードが280Mbpsをマークしました!
これは、従来環境の30Mbpsと比較すると、10倍以上のスピードアップとなっています。
次に、所有しているiPhoneXでも5GHz接続でのスピード測定を行いました。
やはり、100 Mbps以上のスピードとなっています。
動画などを視聴しても、全くストレスなくスムーズに見ることができます。
多少のスピードのばらつきはありますが、基本的に100 Mbps以上はキープできます。
また、複数デバイスを同時に接続して負荷をかけても、びくともしません。
これは、基本性能の高さと同時に、新しい技術を取り入れたことによって得られた効果であると考えられます。
但し、数日間使用していて、理由は不明ですがインターネットが切断される症状が発生しました。
これは、ASUS GT-AC5300でも同様の傾向がありますが、長時間に渡ることもあるので早急に改善してほしいものです。
ASUS GT-AX11000を使ってみて
ASUS GT-AX11000を実際に使ってみて良かった点と気になった点を紹介します。
■よかった点
・802.11ac環境も劇的に変化してスピードが向上している
・基本設定を簡単に行うことができる
・複数のデバイスを接続しても安定感が失われない
■気になった点
・設定ページがまだ完全日本語化されていない
・ゲーミング向けを意識して派手なデザインが気になる人もいる
・稀にインターネット接続が切断されるトラブルが発生する
ASUS GT-AX11000はこんな人におすすめ
・ゲームを長時間安定して楽しみたい方
・4K動画などのサイズが大きなファイルをダウンロードしたい方
・多くのデバイスをご家庭で利用したい方
ASUS GT-AX11000 レビュー:まとめ
ASUS GT-AX11000は、ゲーマー向けだけでなく、4K動画を楽しみたい方などに向いた、現時点では最強のWi-Fiルーターです。
まだまだ対応機種が少ないのですが、Wi-Fi6に対応したノートパソコンやスマートフォンが登場したら、よりその性能をいかんなく発揮することでしょう。
また、802.11ac環境を劇的に変化させることができる点も魅力的だと思いました。