BenQ初のドッキングステーション「BenQ beCreatus DP1310」が発売されました。
仕事でもゲームでもマルチに入出力を1台で構築できる製品で2つのデバイス(PCとゲーム機など)をワンボタンで表示切り替えできます。
また1画面出力しか対応していないM1/2/3系のMacBookでもDisplayLinkにより最大3つまで同時表示可能です。
この記事では、BenQ beCreatus DP1310を実際に使用し良かった点や気になった点などレビューします。
BenQ beCreatus DP1310 レビュー
BenQ beCreatus DP1310は13in1のハイブリッドドッキングステーションです。
これ1台で入出力周りの拡張性を大幅に向上することができ、2端末のモニター出力がワンボタンで切り替えできたり、M1/2/3系のMacBookで最大3画面出力に対応。※1
筆者が使っているMacBookだとUSB-Cケーブル1本で充電(最大100W)しつつ、外部モニター出力、インターフェースの拡張になるので大変重宝しています。
主に仕事とプライベートで使用している2台のMacBookをUSB-CとHDMI2.1で接続して使用しています。
※1 DisplayLinkドライバーのインストールが必須
特徴
BenQ beCreatus DP1310の主な特徴は以下の3点です。
・M1/2/3搭載のMacBookで最大3画面出力ができる
・2つの端末をワンボタンで映像切り替えできる
1つはUSB-Cケーブル1本でインターフェースを増やしたり、充電や映像出力までできるところです。
例えばM1のMacBook Proだと画面出力に制限があったり、USB-Cポートが2つしかなく拡張性に乏しいためドッキングステーションで一元管理できると便利です。
またUSB-CとHDMI2.1でデュアル接続を実現でき、1つのモニターへの出力をワンボタンで切り替えができるのも魅力的です。
これはPCとゲーム機といった2つのデバイスの出力を管理するのに適しています。
その他にも最大100Wで急速充電できたり、最大5ポートでの充電にも対応。LANポートやヘッドフォンジャックの搭載、10Gbpsのデータ転送にもできます。
良かった点
「BenQ beCreatus DP1310」の良かった点をご紹介します。
・最大100W 急速充電しつつ映像出力ができる
・各入出力ポートが充実していて事足りる
この製品はPCとゲーム機器の構成での使用が最適かなと思いますが、筆者の環境だとPC2台のデスク構築で重宝しています。
筆者はウルトラワイドモニター(34インチ)の1枚運用で2台のMacBook Proの出力をモニター側のソース切り替えで対応していましたが、BenQ beCreatus DP1310を導入してからワンボタンで切り替えできるのでかなり便利です。
また最小構成だとUSB-Cケーブル1本で充電や映像出力もまとめられるので配線もかなりすっきりします。充電に関しては最大100Wの急速充電でMacBookとiPhone、iPadの同時充電もできます。
今後マルチモニター環境にした場合でも最大3画面出力に対応しているのでこれ1台での汎用性も気に入ってます。
気になった点
「BenQ beCreatus DP1310」の気になった点をご紹介します。
・一部利用シーンに制限がある
まずは本体価格のハードルです。執筆時点でAmazonの公式ストアだと48,900円といい値段します。
購入者のニーズにマッチしつつ、もしセール価格になる時期があれば狙い目かなと思いました。
利用シーンの制限ですが、デュアルモニターのKVM機能に非対応だったり、HDMI2.1接続時は3画面に分配して出力できないなどがあります。
また3画面出力にはDisplayLinkドライバーが必要でMacOSだとHDCPコンテンツの再生に対応していません。HDMIで接続するなどの方法が必要です。
本機種はパソコンとゲーム機をお持ちのユーザー向けに設計されたデバイスのデュアル接続を想定するドッキングステーションなので、これらの制限は許容する必要がありそうです。
おすすめの使い方
おすすめの使い方としてはインターフェースに限りがあるノートPCをお持ちの方で入出力ポートを1台でまとめたいニーズがあれば最適です。
この例だと1画面出力しかできないM1/2/3系のMacBookなどが相当するでしょう。※1
また2つの端末をワンボタンで映像切り替えできるので1台のモニターで運用している方にもおすすめです。
この例だと1台のモニターでMacBookとPS5などのゲーム機器の併用が挙げられます。モニター側でソースの切り替えが不要なので便利です。
※1 USB-C接続の場合、DisplayPort Alternate ModeとUSB Power Delivery(USB-PD)に対応したパソコンが必要
外観、インターフェースについて
こちらのドッキングステーション、見た目や質感のクオリティも高いです。
こちら側のインターフェースの詳細は以下です。
・USB-A 10Gbps/7.5W × 2
・USB-C 10Gbps/36W
・ヘッドフォンジャック
・映像ソース切り替えボタン
こちら側のインターフェースの詳細は以下です。
・USB-A 480Mbps × 2
・LANポート
・USB-A 10Gbps/7.5W
・Display Port 1.2(出力)
・HDMI 2.0(出力)
・HDMI 2.1(入力)
・HDMI 2.1(出力)
・USB-C PD100W(入力)
青と緑で色分けされており、どのような入出力になるかわかりやすいですね。
青がメインデバイスで緑がサブデバイスという認識で良く、メインデバイス側だと他のポート(USBやLAN、オーディオジャックなど)と繋がり、サブデバイスは映像出力のみとなります。
青はUSB-C接続で3画面に同時表示(最大4K 60Hz)、緑はHDMI2.1接続で(最大8K 60Hz/4K 120Hz)に対応です。
アルミニウム合金の金属フレームで凹凸のデザインによる放熱性能にも優れているのこと。
横置きの他に縦置きにも対応。
サイズは約156 x 103 x 40 (mm)、重さは約550gです。
サイズ感の比較としてiPad Mini6世代を置いてみました。
ACアダプタは180Wで少し嵩張るサイズ。
うまくデスクの天板裏などに設置できたので邪魔にはなりませんでした。
USB-Cケーブル(v3.2 Gen 2×2)やHDMIケーブル(v2.1 8K対応)はドッキングステーションの仕様に合ったものが同梱されているのですぐに使えます。
2ポートしかないMacBook ProもUSB-Cケーブルのみで充電、映像出力、ポート拡張できるので便利です。
前面のUSBポートを利用してストレージと接続(転送速度10Gbps)したり、iPhoneの急速充電(36W)、AirPodsProの充電に使っています。
筆者のデスク環境だとMacBook Proを2台ドッキングステーションに接続しています。
※設置直後のため、配線が乱れているのはお許しを。
これまでモニター側で入力元の切り替えをしており、今は緑のボタンを押すだけというシンプルさは最高です。
ボタンを押してから約2〜3秒程度で映像ソースの切り替えができるので十分実用的でした。
1つのモニターに対して2台のMacBookを接続した時の接続例です。
手持ちのモニターが1つしかなく2〜3画面構成を試せませんでしたが、その場合DisplayLinkのドライバーが必要となります。
DisplayLinkが使えると1画面出力しか対応していないMacBookでもマルチモニター環境を実現できます。
使用方法は公式のYouTubeチャンネルで公開されているのでご参考まで。
BenQ beCreatus DP1310 レビューまとめ
以上が「BenQ beCreatus DP1310」のレビュー内容です。
作業用PCとゲーム機器をデュアル接続して運用しつつ、インターフェースの拡張ができる便利なドッキングステーションです。
1画面出力のみやインターフェースの拡張に乏しいMacBookとの相性も良く、デュアル接続時の出力ソースの切り替えもワンボタンなところは便利でした。
利用シーンやニーズにマッチする方はぜひお試しを。