こんにちわ。ORIH(@orih_k517)です。今日は『+ログ』の記事を読みに来ていただきありがとうございます。
ガジェッターの方なら一度は聞いたことがあるだろう「GPD Pocket」。海外のIndiegogoを初め、日本でもクラウドファンディングで出資者を募集しているのは知っていましたが、持ち運び用はMacbookで事足りていたので、発売後のレビュー記事を読んで買おうかと悩んでいました。
ご縁もあってか海外通販サイトであるGeekbuying様より実機を貸していただけることとなり、+LOGでレビューする機会が出来ましたので、外観から使用感まで気になる方へお届けできればと思います。
- geekbuyingとは
- GPD Pocketとは
- GPD Pocketの特徴
- ガジェッターを魅了するGPD Pocket
- このシンプルさがいい
- 7.0インチIPS液晶、ゴリラガラス3採用
- GPD Pocketは出先の軽作業向き
- GPD Pocketを使ってみて
- こんな人におすすめ
- UMPCの再ブームを予感させるくらいの完成度に満足
- GPD Pocketの購入方法
geekbuyingとは
geekbuyingはネット通販の会社で、主に中国で流通しているスマホやガジェットを中心に安価で高品質の商品を発売されており、世界的に展開されているので日本からでも購入ができます。
支払いもPayPalが利用でき、追跡可能な発送方法もあるので安心して買い物をすることができます。頻繁にセールが行われているので、海外スマホやガジェット好きの方は是非サイトをご覧ください。
また公式Twitter(@GeekbuyingJapan)でも、お得な割引クーポンをツイートされているのでお見逃しなく!
GPD Pocketとは
GPD Pocketのスペック
OS | Windows10 |
---|---|
ディスプレイ | 7インチ |
解像度 | 1920x1200 |
CPU | intelAtom x7-Z8750 |
GPU | HD Graphics 405 |
メモリ | 8GB |
ストレージ | 128GB eMMC |
WiFi | 802.11 a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.1 |
バッテリ | 7,000mAh |
連続使用時間 | 約12時間 |
重さ | 0.48Kg |
インターフェース | USB Type-C 3.0 x 1 USB Type-A x 1 マイクロHDMI x 1 3.5mmオーディオジャック |
GPD PocketはUMPC(ウルトラモバイルパソコン)
GPD Pocketは中国の電子機器メーカーであるGPD社が開発したUMPC(ウルトラモバイルパソコン)です。GPD Pocket以外にはGPD XDやGPD WINなどのゲーミングデバイスも発売されており、ガジェット好きの方なら一度は聞いたことがあるデバイスではないでしょうか。
日本のクラウドファンディングサイトである「makuake」でも出資者を募集され、目標500万円ところ1億円近い資金を集めてしまうくらい注目度が高いプロジェクトでした。
現在は国内市場の他、海外ガジェット通販サイトである「geekbuying」などで購入することができます。
GPD Pocketの特徴
・7.0インチIPS液晶(1920×1200)
・重さ約480gと軽量
・ゴリラガラス3採用
・マルチタッチパネル搭載
・Bluetooth4.1対応
・アイソレーションキーボード
・IEEE802.11ac
・Windowsかubuntu(Linux)から選択可能
・連続使用時間は約12時間
・8GBメモリ・128GBのeMMC
ガジェッターを魅了するGPD Pocket
四角くて黒いパッケージ。中央には金色の文字でGPDのロゴが印字されおり、パソコンのパッケージとは思えない高級感が漂っています。
付属品は白色で統一された充電器、USB Type-Cケーブル、イヤホン、取説、保護フィルムとなっています。イヤホンはどこかみたことがあるデザインですが・・・。GPD Pocketの液晶はタッチパネルなので保護フィルムがついているのは買い足さなくてもいいのでいいですね。
USB Type-C充電充電器の最大出力は24Wです。
このシンプルさがいい
実物を見た時は思ってたよりコンパクトで少し感動しました。
天面はシンプルにロゴがないデザイン。見慣れたアップルロゴなら違和感がないと思いますが、変にロゴを付けないほうがカッコイイのでこれはこれで評価できるところ。アルミ製のボディは質感、材質共にかなりいい感じの仕上がりです。
これまでGPD社から発売されていたGPD WINや、GPD XDはゲーミングデバイスなのでおもちゃっぽさがあったものの、GPD Pocketはむしろ高級感があり、ビジネスシーンにも使えるデザインとなっています。
裏面の四つ角は滑り止めラバーが付いており、木製、ガラス製問わず机の上で安定したタイピングやタッチ操作が可能。後ほど説明しますが、左下にあるのは排熱兼モノラルスピーカーです。日本で使う上で必須な技適も取得済みです。
無駄を省いたシンプルなデザインは何度見ても飽きませんね。厚みは18.5mmなのでニンテンドーDS lite(21.5mm)とほぼ同じくらいです。
右側面にはインターフェイスが集約されており、左側面はフラットな仕上がりです
前面には画面を開くための切込みがあります。爪が短くても指の腹でも開けるので便利です。
7.0インチIPS液晶、ゴリラガラス3採用
いかがでしょうか。このガジェット好きの心をくすぐられるきれいに並んだキーと青いポインティング・スティック。7.0インチIPS液晶(1920×1200)でマルチタッチパネル搭載し、ゴリラガラス3採用されています。
ミッションインポッシブルやダイハードなどの映画のワンシーンで出てくるハッカーが使いそうなUMPCです。
SurfaceBookのように液晶を取り外しはできませんが、ヒンジはある程度まで開くことができます。膝上でもいい感じの角度まで開けるので見やすく作業しやすいです。
JIS配列があればよかったですが、US配列となります。このボディサイズなので仕方ないですが、かなり癖のある配置となっています。できるだけ快適なタイピングを意識したのか文字キーは大きめ。その分括弧やコロン、セミコロン、CapsLockが小さくなっています。
慣れるまでは時間がかかりそうですが、あくまで軽作業がメインで、がっつり数万文字などの執筆作業はしない使う方をするので個人的にはそこまで問題ないかと思います。ただ初めはストレスになりそう。
Deleteキーは大きいので押しやすいです。電源ボタンを長押しで起動します。
方向キーは小さめですが、普段使っているmagickキーボードもそこそこ小さいのでそこまで気になりませんでした。タッチパネルなのでタッチ操作の方が捗る場合が多いと思います。
このサイズではトラックパッドは配置できないので、ThinkPadと同じ「ポインティング・スティック」が搭載されています。互換性があるようでサードパーティが発売されているカバーと交換できるようです。
ポインティング・スティックを触ったことがない方へ説明すると、ポインターを押し込む感じで上下左右に動かすとポインターが動く仕組みです。感度はいいですが、個人的にはそこまで操作性がいいとは思えなく、ないよりはまし程度。タッチ操作もできますが、Bluetooth接続の小型マウスがあった方がいいです。
インターフェイスが集約されている本体右側面を見ていきましょう。奥から「USB 3.0・3.5mmオーディオジャック・micro-HDMI・充電用USB Type-Cポート」となります。
拡張性はそこまで悪くないですが、SD/MicroSDカードスロットがないので、使う方は別途ハブを用意する必要があります。またUSB Type-Cポートは出力が低いらしく、充電用と考えた方が良さそうです。
問題はこの排熱口。起動直後からファン音と排熱が出てきます。排熱はそこまで気になりませんが、ファン音は五月蝿いです。ちなみに排熱温度に関しては公式発表では「約38℃を維持できるように設計」とのことです。
排熱は主に右側面と本体裏のモノラルスピーカーから出てきます。コンパクトさからゲーム機持ちができますが、ちょうど右手で排気口を防いでしまうので熱さがかなり気になります。なので個人的にはあまりゲーム機持ちをおすすめしません。
macbook12と比較です。こうみてもかなりコンパクトなのが分かりますね。その分ブラウザに表示される領域も少ないですが、ズボンの後ろポケットやスーツの内ポケットにも入るサイズなので、出先でのちょっとした作業にもってこいです。
メーカー公称値は480gですが、実測値は518gでした。軽いかと言われれば微妙な重さですが、7インチサイズが軽く思えるサイズなのでしょう。決して重くは感じません。
キーピッチはやや狭めですが、キーストロークは1mm程度と文字キーの打刻感と打鍵音は良好です。どうしても初めは押し間違いや人によっては慣れるまで時間がかかると思いますが、そこまでひどいキーボードではないのは確かです。コンパクトなのがいいGPD Pocketで外付けキーボードを使っていたら意味がないですからね。
拡張性は悪くないもののフルサイズのUSBポートが1つじゃ足りない時はハブがあれば便利です。
内蔵ストレージは128GBしかありません。クラウドストレージを使えばいいですが、高速なデータ転送ができる外付けのSSDなどがあると便利です。
解像度は1,920x1,200でWUXGAとなります。ブラウジングやYouTubeを見ていても非常にきれいです。
GPD Pocketは出先の軽作業向き
GPD Pocketでしていたことは「ブラウジング・動画鑑賞・メール確認・資料チェック・簡単なテキスト修正」です。もちろん自宅では使っていませんし、主に出先での軽作業用でした。今挙げたものはスマホやタブレットでもできますが、物理キーがあったほうがやりやすい作業もあります。
そういった作業をまとめて行えるのはGPD Pocketです。また電車などノートパソコンを開きづらい環境もあるでしょう。まだGPD Pocketであればコンパクトなので開きやすいメリットもあります。
もちろん処理能力から出来ないことはたくさんあり、クセのあるキーボードでは長時間のタイピングは正直言ってしんどいです。またメーカー公称値だと12時間持つと言われるバッテリーも実際使うと5時間程度なので一日中GPD Pocketに頼っての作業もできません。
営業や出張が多くメールや資料チェック、出先で社内ネットワークへVPNで繋いで簡単な確認作業をする方にとっては魅力的なデバイスだと言えます。
GPD Pocketを使ってみて
コンパクトなボディで持ち運びに便利
めちゃくちゃ軽くはないものの、7インチサイズで500gほどのUMPCはまさにポケットサイズで持ち運びに特化したデバイスです。ノートパソコンを開きにくい環境でもタブレットのように使うことができる点はいいです。
電池持ちは5時間あれば十分
先程お伝えした主な使用用途と考えると5時間もあれば十分です。もちろんメーカーの公称値である12時間はもたず、約5時間程度です。足りない場合でもUSB-PD対応モバイルバッテリーで充電できるので問題ないでしょう。
ファンはやっぱりうるさい
macbook12はファンレスで静かですが、GPD Pocketは起動直後からファンの音がうるさく、静かな環境だと結構気になります。排熱も徐々に熱くなってくるのでゲーム機持ちはおすすめしません。
タッチ操作は便利
ブラウジングのスクロール操作はタッチパネルで操作するのが便利。ポインティング・スティックやキーボードの方向キーより断然タッチ操作です。またマルチタッチに対応し、拡大縮小などタブレットように扱えます。
タッチパネルに対応していなかったら買いではないくらい重要な機能でした。
入力切り替えが面倒
英語⇔日本語入力の切り替え(Alt + ~)が特殊なので、かなり面倒です。アプリなどを入れてワンボタンで切り替えができそうですが、このあたりはUS配列+特殊な配列ってことで仕方ないですかね。。。
モノラルスピーカーだが、音質は悪くない
きれいなディスプレイなので、何度かYoutubeで動画を見ていましたが、ある程度大きめの音量にしても音割れはなく、十分な音質でした。イヤホンをすれば新幹線や飛行機の中での動画鑑賞にもおすすめです。
処理速度も不満なし
どこまでGPD Pocketに求めるかは人によって違いますが、省エネ、低発熱のIntel Atomシリーズのx7-8750にメモリ8GB、eMMC128GBと軽作業には十分なスペック。処理落ちやフリーズしたりすることなく動作します。
ハブや外付けストレージはあると便利
macbook12のようにUSB-Cが1基しかないような不便さはなく、フルサイズのUSB3.0や充電用とされているUSB-C、イヤホンジャック、microHDMIもついているので問題ないでしょう。ただSDカードスロットがないので必要な方はハブを用意する必要があります。
またeMMC128GBの内蔵ストレージなので、大きいファイルなどは外付けストレージに逃がしてやった方がいいと思いました。
■よかった点
・コンパクトサイズかつ軽量なので外出先の簡単な作業にもってこい
・スマホの横持ちができる(ゲーム機を持つようなイメージ)
・ブラウジングのスクロールはタッチ操作が便利
・処理速度も速く、ノンストレス
・音質も悪くなく、動画鑑賞にも使える
・モバイルバッテリーでも充電できるので、バッテリー持ちは気にならない
・内ポケットやズボンポケットに収まるサイズ
■気になった点
・本体右のファンの音が気になる
・連続使用していると本体の発熱が気になる
・くせのあるキー配列、入力切替がめんどくさい
こんな人におすすめ
・出先や電車内でさくっとメール作成や資料チェックをしたい方
・社外からVPNを使って簡単な確認作業や対応をする方(旅行中や出張時など)
・UMPCが欲しい方
・ミニマリストの方
UMPCの再ブームを予感させるくらいの完成度に満足
キー配列やファン音、排熱以外はかなり満足度の高い仕上がりに。
個人的にUMPCでやることは限られていると思うので、バッテリー持ちや処理速度に関しては問題ないと思っています。
特にタッチ操作ができるかできないかで本機は大きく違っていたでしょう。ポインターは実際慣れてもあまり使わないと思います。それくらいタッチパネル操作がスマホやタブレット感覚で使えるのがとても便利です。
主に外出先での軽作業(メール、ファイルチェック、ブラウジング、動画鑑賞)などがメインとなりますが、"ノートパソコンを広げて作業しにくい環境"であったり、"スマホやタブレットに物理キーがあれば便利なのにと思うシーンがある方"にとってはベストなデバイスであることは間違いないでしょう。
GPD Pocketは国内市場でも販売しているところがありますが、「geekbuying」などの海外通販サイトで購入した方が安く(5千円から1万円程度)購入できるのでおすすめです。※記事執筆時55,479円で購入可能(日本市場では63,970円)
海外通販サイトは敷居が高く見えがちですが、安全なPaypalでの購入や日本語翻訳されているサイトもあるので、是非一度サイトをご覧になってみてはいかがでしょうか。
最後まで『+ログ』の記事を読んでいただきありがとうございました。
記事を書いた人:ORIH(@orih_k517)
これから各メーカーから安価で高性能なUMPCが発売されることを期待しています